ご挨拶

2021年精密工学会春季大会は,精密工学の分野でご活躍されている会員の皆様の新しい知見や取り組みをさらに発展させることができるように,オンライン方式で開催することになりました.

学術講演会は,研究開発成果や製品群を発表し情報交換する場であり,その元となる成果は研究機関や事業所での実験や開発によって生み出されることが多いことから,face to face による密な相互対話が不可欠であることは当然のことであります.
しかし,現状では慎重な行動が求められており,そのため多くの戸惑いが生じております.

本来であれば,face to face方式で,皆様を電気通信大学(東京都調布市)にお迎えする予定でございました.この地では,26年前の1995年の春にも,face to face方式での春季大会を開催いたしました.
しかしながら,2021年度につきましては,講演者・参加者の健康と安全を最大限配慮しながら,新しいスタイルの学術講演会の形を模索することとなりました.

すでに精密工学会では,2020年秋季大会からこの方式による学術講演会を実施しており,精密工学に関する新しい考え方や問題解決方法を共有する場として成功しております.
今回の大会でも,Web配信をベースとしたオンライン・オンデマンド方式で学術講演,企業展示を提供するとともに,特別講演や贈賞式および新技術講演会等の一部は,オンライン・リアルタイム方式により一体感を感じられるように工夫しております.
これらインターネットを介した学術講演会は,学際的な意見交換だけでなく,産業界との連携をよりスムーズに形成することも期待されます.

現在,各分野で進んでいるデジタルトランスフォーメーションがさらに加速化し,後戻りはできない可能性も見え隠れしており,今後の国内外の学術講演会のあり方も慎重に検討される時期なのかもしれません.
従来方法とは異なりますが,我々が目指すものは同じでございます.
この場を利用して,精密工学とその関連分野も含めて活発な議論を展開して頂くことを期待いたしまして,皆様のご参加を心よりお待ちしております.

2021年度春季大会実行委員会 委員長  青山 尚之

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